奇跡のさなぎ

shikicaze2008-08-23




北京オリンピックももう終わろうとしています。
日本の‘期待の星’たちはメダルを手に輝く笑顔を見せてくれています。
4年越しと言うこと、どんなにたくさんの人たちの思いがあって、励ましがあって、乗り切ってきたことかと思うと想像を絶する苦悩もあったのではないかと思います。



今日、私たちは5年という歳月を経て、ようやく手話通訳者のさなぎになろうとしています。
手話通訳者を目指して5年、いも虫だった私たちは、たくさんの人たちに指導していただき、時には励まし、励まされ、5年の課程を修了することができました。
修了証書をいただいた時は、本当に感激してしまいました。
講座に入った当初は30人いた同士も、何度と入れ替わり、ここまでたどりついた9人。家庭や仕事の事情で続けられなくなった仲間もたくさんいた中で、自分自身の気持ちのモチベーションを持続してここまでこれたのは、わたしを取り囲む家族や手話関係の仲間、理解してくれる職場の同僚がいたからだと、本当に感謝しても足りません。


私たちは‘奇跡のさなぎ’。
手話通訳者のさなぎです。
生まれつき耳の聞こえない人、大人になってから聴力をなくしてしまった人、音の高さによって聞こえる音と聞こえない音のある人、手話がわからない聞こえる人、手話ができる人、手話通訳ができる人…。たくさんの人たちから、手話通訳者への羽化を期待されているさなぎです。


さなぎとなった今…。
これから‘さなぎの時代’がどれくらい続くか、まだわかりません。
私たちには、羽化するという大切な目標に向かって、この時代を大切に過ごして行かなければならない義務があると、とても感じています。


それから、一緒に学習してこられたさなぎの仲間たちにも感謝します。みんながいたから、わたしはここまでこれました。これから、各地域にちらばって、通訳の現場あるいは大きな大会や研修でしか会うことはなくなってしまうかもしれないけれど、みんなの活躍を祈っています。


心からみなさんへ、大好きです。
どうもありがとう。



写真/奇跡のさなぎたち