生と死と
道を挟んだ向かいの家の電線に
軒下から巣立って行ったツバメの雛たちが
親ツバメから餌を運んでもらっている
巣立ったとはいえ
まだまだ子どもだ
同じ時、
軒下から5mほど離れた歩道に
1羽の雛を見た
眼が開かぬうちに
カラスにでも持ち去られたのであろう
その死体は
すでに数時間か経過したのだろうか
地面に触れている部分に
虫たちが集まりはじめていた
山鳩の雛だ
鳩の雛も、ツバメの雛も
まじまじと観察したことがなかったわたしは
はじめはツバメの雛かと間違えた
息があるうちに
気付いてあげられなかったと
悔しくなったが
鳩だと分かるとまあ良いかと思ったりもする
命に差をつけるなんて
本当は良くないことだ